環境理解推進事業とは

地域社会に電気使用の合理化やエネルギーの効率的活用の普及啓発活動が出来る指導者を育成することを目的に、地球環境や省エネルギー、または新エネルギー等に関する、専門的な講演の開催、資料の配布、施設見学セミナーなどの開催を実施しております。
平成24年度に、分散型エネルギー技術やスマートグリッドなど、新エネルギーに関する知識を地域社会へ広く周知、啓発に努めることを目的に「関東地区電気エネルギーを考える委員会」を立ち上げました。

平成25年度の活動

1.日 時  平成26年3月19日(水)13時00分~16時30分
2.場 所  東京電力㈱柏崎刈羽原子力発電所
3.参加者  関東地区電気エネルギーを考える委員会 17名
4.内 容
(1)概要説明
(2)展示館視察
・原子炉模型等を見ながら原子力発電の仕組みや燃料の構造を視察
(3)現場視察
・発電所の設備や安全対策の実施状況を視察
(4)ABWR建屋内(6号機非管理区域)視察
・原子力発電所の建屋内設備等をガラス越しに視察

5.視察結果(概要)
(1)認識されていた反省点
・津波に対する備えが不十分だったこと
・すべての電源を失った場合の、電源復旧や原子炉等への注水、冷却のための手段が不十分だったこと
・原子炉が損傷した時に発生する水素や放射性物質の放出を減らす手段が整備されていなかったこと

(2)取り組まれていた安全対策
①津波による浸水の防止策
・海抜15mの防潮堤の建設(想定する津波の高さも、3.3m→6mに見直し)
・建屋の中に浸水しないよう「防潮壁」「防潮板」の設置
・重要な設備のある部屋が浸水しないよう「水密扉」の設置や「配管貫通部の止水処理」
②すべての電源を失った場合の電源と冷却機能の確保
・電源を準備:ガスタービン発電機車3セット、電源車23台
・注水・冷却手段を多様に準備:消防車42台、熱交換器車7台、2万トンの貯水池
③事故が起きてしまった場合の拡大防止策
・建屋内の水素濃度を低減する設備の設置
・フィルターベント設備の設置
④その他
・排気塔の強化や免震重要棟の改善

平成30年度の活動[施設見学会の開催]

1.日 時  平成30年11月20日(火)~11月21日(水)

2.参加者  「関東地区電気エネルギーを考える委員会」委員等17名

3.見学施設概要

(1)米倉山太陽光発電所(東京電力)

東京電力と山梨県との共同運営、山梨県が土地提供、並びに道路・敷地整備、東京電力が太陽光発電所設備設置、並びに発電所運営・保守を行っている。

・内陸部最大のメガソーラー
・敷地面積:12.5ha 出力:10,000kW
・発電電力量 1,200万kWh/年(一般家庭約3,400軒分)
・CO2削減量 5,100トン/年

(2)米倉山太陽光発電所PR施設「ゆめソーラー館やまなし」

地球温暖化の状況等の紹介や太陽光、小水力、燃料電池などの実際の装置を展示することにより、地球温暖化対策や再生可能エネルギーなどについて学習する場を提供するとともに次世代エネルギーの情報発信の拠点となっている。

(3)葛野川発電所(東京電力)

上部ダムと下部ダムとの714mの有効落差を利用して、最大出力160万kW(現在:最大出力120万kW 単機40万kW×3台)で発電を行う揚水式発電所である。

・電気の使用量は、1日のうちでも大きな変動があり、深夜には昼間の半分程度に下がり、発電設備に余裕ができる。揚水式発電はこの余裕分を有効利用する。

・揚水式発電は発電所を挟んで上と下に2つのダム(調整池)を造り、昼間の電気の需要の多い時は上部調整池から下部調整池に水を落として発電し、電気の需要の少ない夜間に水車を逆回転させて下部調整池から上部調整池に水を汲み上げ、再び昼間の発電に使うというように、一定量の水を繰り返して使用する発電方式である。